価値あるICOの見つけ方

2017年からICOという単語がネット上でよく聞かれるようになったのではないでしょうか。ICOとは、資金調達をしたい発行体が、仮想通貨を発行することで、一般人から資金を調達する方法です。

ICOによって、2017年は世界全体で4000億円分の資金調達がなされ、2018年には2月までですでに3000億円もの調達がされています。

しかし、現在のICOは、本来のICOのあるべき姿に比べて、投機的になってしまっていることは否めません。このため、世界各国の法律ではICOを規制しようという動きが出ています。例えば、中国、インドネシア、マレーシアでは禁止、アメリカ、イギリス、シンガポール、などでも規制がどんどん強くなっています。この中で、日本は世界に先駆けて仮想通貨の法規制を作り、仮想通貨業界のルール作りを主導している立場であり、全世界から注目されています。

この記事では、ICOとは何か、ICOの分類、価値あるICOの見分け方について、ICO初心者にとってもわかりやすく解説します。

【目次】

ICOとは

3つのトークンの種類

過去のICOの成功事例

価値あるICOの見つけ方

ICOとは

ICOは、(イニシャル・コイン・オファリング=Initial Coin Offering)の意味です。

IPO(証券取引所への新規株式公開)やクラウドファンディングと似ている性質を持っていますが、IPOとの違いとしては、以下のようなものがあげられます。

1.ICOはアーリーステージの投資(初期段階)、IPOはレイトステージ

IPOで一般大衆に対して株式公開するまでには、過去に事業で残してきた実績を示す必要があり、そのためには、すでに成功してきた企業しか対象ではありません。株式での調達の場合には、エンジェル投資、ベンチャーキャピタル投資(アーリーステージ)、ベンチャーキャピタル投資(レイトステージ)、IPOという順番で行われます。IPOの場合には、証券会社などによる長い審査期間を経てから可能になります。

一方で、ICOは、株式調達でいうエンジェル投資、の段階での資金調達が多いです。そのため、ビジネスのアイディアがあるだけで、プロトタイプがあるかないかといった段階であるため、投資家にとっては、リスクが高い投資であることは覚えておいてください。通常のエンジェル投資でも、10件に1件当たりがあればよいとされています。

2.ICOは数段階に分けて行うことも可能

一般的には、まず小規模なプレセールを行ってから、クラウドセールと呼ばれる一般の方への公募で資金調達します。通常、プレセールででの募集の方が、1トークンあたりを安く購入できるため、注目している案件があればプレセールから参加するほうがお得です。ただし、金額下限がある場合があるので確認しましょう。

また、ICOとクラウドファンディングの違いは、クラウドファンディングは円やドルなどの法定通貨で購入が行われることに対して、ICOでは、仮想通貨を使って投資をします。

これによってどのような良いことがあるかというと、仮想通貨は取引所での取引が始まることで、

3つのICOトークンの種類

ICOでは、投資家は購入する際に、トークンと呼ばれるものを購入します。トークンとは、ブロックチェーンで作られたそのプロジェクトのサービスの所有権、のようなものです。トークンは以下に分類されています。

  1. アセット型トークン
  2. ユーティリティ型トークン
  3. 有価証券型トークン
1.アセット型トークン

貨幣など、資産を持っていることを保証する目的を持つトークンとなります。例えば、ビットコインやThe Dao、また、著作権管理のためのトークンなどもこの分類になります。元々ビットコインはユーティリティ型トークンとしての価値がありましたが、価格が上がったことと処理スピードが遅くなったために、現在は価値保存のための、アセット型になります。

 

2.ユーティリティ型トークン

何かしらの、サービスでの利用価値があるトークンです。例えば、日本人がICOを行った事で有名なOmiseGOは、東南アジアでの送金や決済に使う決済通貨としての利用価値があります。ただし、日本では、何かのサービスの対価として、換金価値があるサービスの利用権だと、資金決済法上での前払式支払手段と分類されるため、調達資金50%を預託しなければならないなどの制限がかかり、本来の資金調達の意義が果たせなくなります。

 

3.有価証券型(セキュリティ型)トークン

あるサービスでの配当を分配する、有価証券のような性質を持つトークンです。たとえば、アメリカのX22は、アメリカのアクセラレーターであるY Combinatorの企業30社に出資してその値上がり益を配当としてトークン購入者に配当します。また、長期間で多額の金額を集めて有名なBankeraも、取引所での収益を配当で投資家に配分しています。

しかし、このトークンは有価証券の性質を持っているため、多くの国の金融法に該当するとして、規制が強くなっています。仮想通貨に比較的寛容なスイス、シンガポール、アメリカでも有価証券型のトークンは規制が強くなるため、注意しましょう。

 

ICOの成功した過去事例

過去に資金調達に成功したICO案件はたくさんありますが、プロジェクトとして成功したICOは実はあまり多くはありません。一番有名な事例が、「イーサリアム(Etherium)」です。ロシア出身の創業者のVitalik氏がICOによって5億円程度を調達し、スマートコントラクトを可能にするイーサリアムを世の中に提唱しました。

イーサリアムが世の中に登場したことで、現在、仮想通貨の世界ではいろいろなサービスが利用可能になっています。

当時、イーサリアムのICO価格は1ETH30円でした。現在は1ETHが10万円ほどですので、当時イーサリアムのICOに参加した人は、3000倍ほどのキャピタルゲインがあったことになります。10万円投資していたら、3億円です!

イーサリアムは、社会、プロジェクトチーム、投資家の三方良し、となった最高の例であったと言えるでしょう。

 

価値あるICOの見つけ方

ここでの「価値あるICO」とは、すぐに上場する、という投機的なICOのことではありません。
クラウドセールを通して資金調達をして、社会的な意味のあるプロジェクトを世の中に提供し、多くの人たちに使われるようにするためです。

そのためには、スタートアップへの投資をする、という覚悟でプロジェクトを吟味する必要があります。

1.世の中の課題の真の原因を理解し、解決している

通常のスタートアップのビジネスモデルでも同じことですが、そもそもの会社の課題設定が間違っていると、いくらどんなに頑張ってサービスを開発しても使われることはありません

課題の見極めは、例えば「地球温暖化だから、地球温暖化の抑制に貢献する人にトークンをしよう」というレベルの話ではありません。地球温暖化がなぜ起こるのか、という原因を突き詰めた結果の「真の課題」を見極めているか、それに対する解決策を提供できるか、にあります。

ICOでも、VCの投資と同じレベルで、そのプロジェクトが解決する世の中・ユーザーの課題を見極めていて、それを解決する解決策があるのか、が求められます。

2.代表者、チームのインタビュー、自分のメディアでの発信

スタートアップも新しいプロジェクトの立ち上げは、苦しいハードルの連続です。

代表者やコアチームのコミットがない限り、100%成功しません。
それはICOでも同じで、代表者やチームメンバーが自分たちの思いを世の中にコミットすることがとても重要です。

プロジェクトの形式が非中央集権型、Dappsといっても、誰がやっているかを公表しないわけではありません。例えば、EtherieumもDappsですが、Vitalikをはじめとする主要メンバーは、きちんと身分を公表されています。

3.調達金額が多すぎない、プロモーションをしすぎない

調達金額が多すぎるICOはあやしいと思った方がよいでしょう。
スタートアップであっても、100億円もの大金を使うことはなかなかありません。
きちんとプロジェクトの内容や事業計画を考えているチームであれば、妥当な調達金額を求めるはずです。

また、プロモーションを大々的にしすぎている案件もよくないです。GoogleやFacebookのPaid広告をしすぎている案件は、プロジェクトの中身よりも資金を得ることに目的が変わってしまっています。

 

短期的にすぐに儲かる案件への投資の方が儲かるかもしれません。しかし、それは時間の問題ですぐにできなくなります。3月にアルゼンチンで行われるG20の会合でも、仮想通貨に対する規制について議論される予定です。

こうした価値あるICO案件に投資をすることは、ICOの市場を健全な方向に向かわせ、自分自身の長期的な学習のためにもなるはずです。

 

 

 

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価値あるICOの見つけ方” に対して1件のコメントがあります。

  1. とみます より:

    なるほど…
    いつも参考になります!!

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